わたし アドベントカレンダー 5日目
わたし アドベントカレンダーは、わたしがわたしのことをより良く理解するためのカレンダーです。この記事は12月5日に書かれ、12月14日に公開されました。
NHK交響楽団の公演@東京芸術劇場(池袋)に行った。
池袋まで数駅のところに10年くらい住んでいた(ただし家は4回くらい変わった)から池袋にはけっこう馴染んでいたつもりだけど、数年離れただけで方向感覚がやや落ちていた。駅のどの階段を上がると地上のどの当たりに出るかという地図が不正確になっている。
西口の広場は改装以来初めて。かなり大きく変わっているのかなと思っていたけれどそうでもなく、なんか黒いモノが増えたなという程度の印象だった。それでもステージは格好良い感じになっていてイベントに人も集まっていたし、カフェのオープン席は寒い夕方でもほぼすべて埋まっていたし、改装はけっこう成功している感じではあった。かつてのようにポケモントレーナーがただ溜まっているだけではない。
天井が高い部屋が好きなんだけど、東京芸術劇場は都内でも有数の天井の高さなんじゃなかろうか。地下階からホールのロビー(6階くらい?)まで吹き抜けている。国立新美術館も似た感じだよね。
曲目は以下の通り。
- ブラームス: ハイドンの主題による変奏曲
- バルトーク: ピアノ協奏曲第3番
- シェーンベルク: 浄夜
ブラームスとシェーンベルクはけっこう好きな曲。バルトークは元々シュトラウスの「4つの最後の歌」の予定だったらしく、それだと全部好きな曲で揃うところで惜しかった。
バルトークのこの手の曲には本当に理解がなくて、何度聴いても全然良さがわからない。CDで聴くからいけないのかと思ったけど実演でもやはりだめだった。妻は気に入っていて、民族的でポップで良かったとのこと。あとピアニストがよかった。ピアニストは確かに、95年生まれの若い方で、くっきりはっきりしていて好みの感じではあった。
浄夜は六重奏版は生で聴いたことがあったけれど弦楽合奏版は初めて。これは絵が上手かった頃のピカソのような曲なんだけど、僕が絵が下手になってからの曲の良さが全然わからないからずっと上手いままがよかったなという気持ちになる。とはいえ革新的な作品群がないと作曲家として有名にはならなかったんだろうね。そういえば2chの「もし大作曲家がシューベルトと同じ年で亡くなっていたら」というスレッドに「シェーンベルク: 後期ロマン派風の作風で知られる。31歳で死去」みたいな書き込みがあって、それはもう全然違う人だよなと思った記憶がある。
演奏はけっこう良かった… けど、この曲って雑にまとめてしまうと暗い、明るい、終わり! みたいなめちゃめちゃ単純な構成になっているね。綺麗だけど深みに欠ける(深みは元の詩の方にある)というのもわからなくはない。